光文社 マーベルコミックス
スパイダーマン
あらすじ(
スパイダーマン1(光文社)、巻末の解説より一部抜粋引用)
メガネをかけ、教科書をこわきにかかえたしょぼくれた高校生の少年が、1962年、アメリカのコミック・ブックのなかに、初めて姿を見せたとき(第1話「スパイダーマンの誕生」)彼が後に、最も人気のあるマンガの主人公になるとは、いったいだれが予想しただろうか。
彼は、それまでのヒーローたちと、すべてが正反対だった。だいたい、クモというのは嫌われもので、はじめ、スパイダーマンの姿を見た者は、彼のことを悪役だと思ったのではないだろうか。
だが、読んでいくうちに、この内気な少年から青年に変わる過程にある若者の、人間的な魅力にひきつけられてしまうことだろう。
悩みだらけの彼だが、その笑顔はさわやかで、あなたもきっと、この男のことを、そのキャッチフレーズどおり<あなたの友情あふれる隣人>だと思うようになるにちがいない。
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■感想この日本版のためにわざわざロミータが描き下ろしたスパイディのイラストと、本を手に笑顔のロミータの写真が拝める貴重な一冊。■一話 冴えない男ホビーは、窓拭きを仕事にしている男。だが、ある日その仕事もクビになってしまう。しかし彼には発明の才能があった。彼はいろんなアイテムを作り、それを装備し、ヒーローになろうとする。
これがプラウラーの誕生!
アルティメット世界ではマイルスのおじさんがプラウラーですが正史のアースではこのホビーがプラウラーです。
自分で悪事を働き、自分で解決するという自作自演をしようとしたところ、悪事の途中でスパイディに見つかり戦闘になるが……彼の身の上に同情したピーターに見逃してもらい、一般人に戻る。
グエンがフラッシュと密会しているところを偶然見てしまって、
「スパイダーマンの任務より、ピーターの悩みのほうが重い……」というピーターのセリフが印象的でした。
■二話 身を潜めているキングピンの縄張りを奪おうと新たな犯罪王スキーマーがやってくる話。
スキーマーは執拗にキングピンを付け狙い、キングピンのほうもスキーマーに賞金をかけ、その賞金を目当てにスパイディもギャングの抗争に首を突っ込むという三つ巴の話……かと思いきや、物語には意外な結末が。
***↓ネタバレ部分白字にしています。ドラッグ反転で読めます***スキーマーは実は、死んだと思っていたキングピンの息子だった!***ここまで***キングピンの人間らしい一面が見れて、少しだけ彼のことを好きになりました。
街を牛耳るギャングの親玉だって、ひとりの男であり、父親であり。妻と子のことは本気で愛しているんですね。
一話との間の話が抜けているので、いつのまにかグエンとフラッシュについての誤解がとけています。
何があったか気になる!!笑■三話 ブラックウィドウがスパイディの強さの謎を欲してやってくる話。
この話のなかでブラックウィドウは新コスチュームとして今でもおなじみの真っ黒ボディスーツに着替えます。
それ以前の全身網タイツコスチュームはあまり見かけないので新鮮でした。
(画像は引用です。引用元:引用元:光文社 マーベルコミックス スパイダーマン3より)
■四話 風邪をひいて力がでないのを、パワーが失われると勘違いしたスパイディ。
いっそのこと正体をあかそうとマスクを脱いで友達の前へ。
しかしただの風邪だとわかったので、ホビーに協力してもらい、「あれは誤解だった」と、また嘘をついて正体を隠すことに成功した。
■五話 脱獄したドックオックと激しい戦闘。
その戦いに巻き込まれて、グエンのパパが死んでしまう……。
死に際、パパは「グエンを頼む、ピーター」と言い残す。彼はスパイディの正体を知っていたけど、誰にも言わないで彼をかばい続けていたのだ……。
という感動的な話。
あとがきにて「この話が最後に来るように調整しました」と書いてある通り、スパイディ史の歴史的エピソードのひとつ。何がつらいって、ここで頼まれて、ピーターが「命ある限り愛します」と誓ったグエンが……後に死んじゃうんだよなあ。(関連:
スパイダーマン7(光文社))
ステイシー家、儚い一族である……。なお、このパパのエピソードとグエンの死のエピソードは、スパイダーマン:ステイシーの悲劇にてフルカラーで大きな本で読めます。
スパイダーマン:ブルーと合わせて読むと一層悲劇……。