マーク・ミラー (著), ブライアン・ヒッチ (イラスト)
アルティメッツあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
超常パワーを持つ驚異的な存在が次々と現れた現代アメリカ。
従来の武器や考え方では対処不能と判断した政府は、ニック・フューリー将軍に少数精鋭の最強チーム“アルティメッツ"の結成を命じた。その目的は、新世代の脅威から人類を護ること。
“天才実業家"アイアンマン、“伝説の兵士"キャプテン・アメリカ、“自称雷神"ソー、“怒りの巨人"ハルク、“シールド・エージェント"のブラック・ウィドウ、ホークアイ、そして新たなるヒーローたち……様々な波瀾を越えてチームが集結した時、彼らは人類を襲う未曽有の危機に対峙する!!
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■感想全力で別方向に舵きって見せた超大作笑これはね、面白いですよ! 面白いか面白くないかで言ったら間違いなく面白い部類だと思うんですけど、アベンジャーズ的なものを期待したら駄目笑 これはあくまでも「アルティメッツ」なのです。
「映画アベンジャーズの原点!」的な触れ込みで売られていて、実際、登場キャラクターのほとんどは映画アベンジャーズと同じだし、フューリーなんか顔までそっくり。(コミックが、俳優さんをモデルにしているから)
キャップは衣装も似てたり、チタウリが地球の侵略に来るとかも元ネタになってるのかな~という感じで。
だけど、原点とは言え、原作ではないので、話の内容やキャラクターの性格は別もの。
特にアレな感じなのがキャラの性格。
ピムはわりと、良いヤツに描かれることが少ない系のキャラではあるかな~とは思っていたのですけど、アルティメッツのピムはヤバイ笑
ただのDVクソ男wバナーも臆病な感じが強調されすぎて、いじめられっ子で恋人に必死ですがりつくあまり
もはやヤンデレストーカーになっている始末。
バッキーはおじいちゃんだし、ソーの「神の子だ」発言は精神病だと疑われるし笑
(
ていうかソーなんて、アオリ文で「自称雷神」って書かれててw)
一方でキャップや、ソーのパワーはかっこよく描かれているので、
もともと見えていたキャラの個性の一部を全力で表現したらこんな感じなりました! みたいに作られたのかなぁとちょっと思った。
で、この強烈な個性のキャラたちのせいで、微妙にメンバーが不和なシーンもあったりして、人間ドラマとしてはリアリティがあって濃厚なのだけど、ちょっと胸糞な感じの展開もあるので、好き嫌いがわかれそうな……。
物語は一冊で完結していて、「アルティメッツ」の結成からキャラクターの掘り下げ、最後にはスケールの大きな戦いもあり、一本の映画のような感じで面白く読めます。
個人的にはこの作品のキャップは一人称が「僕」で翻訳されてたところが良かった。キャップは「私」と翻訳する人も多いのですが、「僕」のほうがしっくり来る派なので好き。
なお、この作品は
アルティメット・スパイダーマンや
アルティメット・Xメン、アルティメットファンタスティック・フォー(
マーベルゾンビーズ:デッド・デイズに一部収録)と同じ、アルティメット世界の存在なので、微妙に話がリンクしていたりします。が、知らなくても全然OKです。