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キャプテンヴェノネイジィ

翻訳アメコミ(主にマーベル)のレビュー・感想を置くところ。オタクが奇妙なテンションで推しを語ったりするよ! ていうかそれしかしてない! 絶版モノも扱ってます。ネタバレがめっちゃあるのでお気をつけください。

ブラック・ウィドウ:イッツィ・ビッツィ・スパイダー

デヴィン・グレイソン (著), グレッグ・ルッカ (著), J・G・ジョーンズ (イラスト), スコット・ハンプトン (イラスト)
ブラック・ウィドウ:イッツィ・ビッツィ・スパイダー




あらすじ引用(引用元:上記リンクページより)




ソ連のスパイとして冷戦の第一線で活躍し、その後西側に亡命してアベンジャーズの一員としてスーパーヒーローの仲間入りを果たしたブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ。完璧で冷酷なプロフェッショナルとしてその名を轟かせたナターシャだったが、新たなブラック・ウィドウ、エレーナ・ベロワの出現により、その地位が脅かされようとしていた……。 二人のブラック・ウィドウの対決と共闘を描いた2編の傑作を収録!




***

■感想
映画の前に予習せな!

というわけで、映画の公開が近いブラックウィドウのタイトル本。翻訳ははじめてですね。
映画の内容とどのくらいシナジーがあるのかは不明(おそらくほぼ無関係)だと思うのですが、それでも「コミックでのブラックウィドウ」を知っておいて損は無いはず。

こちらの本、解説がとても豪華です。ブラックウィドウの初登場から2020年の最近までの活躍をざっくりとまとめた解説がついておりまして、それを読むだけでもどんな位置づけの人なのかが分かります。
プラス、コミック部分を読めばナターシャとイリーナ双方の性格や立ち振舞なども雰囲気つかめるので、「おおまかなブラックウィドウ教本」として大変良き本です。

本書に収録されている2編のストーリーは、まさに「ブラックウィドウ」という感じ。ナターシャ個人ではなく、イリーナ個人でもなく「ブラックウィドウ」とはどういうものかというのが分かる。

この記事を書いている2020年9月時点ではまだ映画は未公開で予告動画しか情報が無いのですが、予告を見る限り、映画版はかなり設定がオリジナルになっていそう。レッドガーディアンが父だったりイリーナがナターシャの妹だったり。なので、映画は映画での「ブラックウィドウ」像があるのかなと。
ゆえにこの本の「ブラックウィドウ」とは? っていう概念が予習に良いのかもしれない。「個人」じゃなく「役職概念」として理解しておく、みたいな……。
(公開されてみないと実際はわからないですが!)
実際、キャプテン・アメリカだって、アイアンマンだって、中身が別の人になっていることがあるわけですしね。

本書では、ベテランスパイのナターシャと、新人スパイのイリーナが、どちらも「ブラックウィドウ」という立場で任務に挑みます。
衝突したり協力したりするのですが、常にナターシャが一枚上手。
イリーナは可愛い子猫ちゃんという感じでナターシャに翻弄されちゃいます。

スパイは甘くない、厳しい、割り切りが必要な仕事だっていうスタンスを貫く有能なナターシャと、一生懸命だけどどこかちょっと足りない意地っ張りなイリーナ。
決して「仲間」ではないふたりなのですが、イリーナに対するナターシャの態度がすごく真摯で良いです。
甘っちょろい優しさではないけれど本質はイリーナへの思いやりが感じられます。
ナターシャの、先輩としての忠告が、めっちゃクールでかっこいい!

強くて美しいふたりの女性のスパイ・アクションが見たい方におすすめの一冊です。

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Dr・ドゥーム、シンビオート、ケーブル、ロケット、デップー、スパイディあたりが特に推しです。アイアンマン、タスクマスター、マグニートー、ナイトクローラーもちょろちょろと追いかけてます。

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