ジェリー・ダガン (著), マテオ・ロリ他 (イラスト),
デッドプール:デッドプール VS. セイバートゥースあらすじ引用(引用元:上記リンクのアマゾンページより)
デッドプールとセイバートゥース。極秘機関「ウェポンX」出身の2人には浅からぬ因縁がある。というのも、デッドプールは、セイバートゥースによって両親を殺されたと思っているのだ。手段を問わない復讐を始めるデッドプール。その戦いにマグニートが加わり、物語は予想だにしない展開へ。不死身な2人の殺し屋の血で血を洗う闘争に終わりは来るのか?
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■感想ウルヴィの残したものの多さよ。自分の両親を殺したのはセイバートゥース(クリード)だとずっとおもっていたデップーが、復讐のためクリードに襲いかかる。
アベンジャーズ&X-MEN:アクシスの影響で善になっていたクリードは、デップーへの同情もあいまって、「俺がやった」と罪をかぶろうとするも、結局デップーは自分が殺したことを思い出し、復讐をとりやめる。
という大筋なのですが、全体を通してクリードがめちゃくちゃかっこいい。
この時点ではウルヴィは死亡していて(関連:
デス・オブ・ウルヴァリン)クリード他数名がウルヴァリンの名前を継いでいたのですが、その名にふさわしい立ち振舞いでした。
多くは語らない優しさとか、ちょっともの寂しい感じ? とか、なんだろう、雰囲気がめちゃくちゃウルヴィの姿と重なる。
他にも、デップーの思い出のなかでとか、ちまちまと名前があがっていて、本人は登場していなくてもウルヴィの片鱗が見え隠れします。彼の残したものって多いよなぁとあらためて。
今回はデップーだけが何も知らずで偽の記憶にひっかきまわされて、道化を演じさせられている姿が悲しい。実験の犠牲者なんだもんなあ。作中人物達もそう思うからこそ彼に優しいんでしょう。
悲しいことは思い出さなくていい、と、無理に思い出させようとはしない。仲間がみんなデップーを大切に思ってるんだなと。切ない。
最終的にデップーは過去は忘れて未来を向いて生きることを決めたようですが、不安定な彼のことなので、どう転がるやら? という感じの一冊です。