ライター
ロイ・トーマス
アーティスト
ニール・アダムス ジョン・ビュッセマ サル・ビュッセマ
アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォーあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
宇宙規模の大戦争にアベンジャーズが立ち向かう!
銀河列強クリーとスクラルの戦争を、緻密な構成で描いた名作ストーリー。
壮大な宇宙大戦に、ヒーロー迫害やゴールデンエイジ・ヒーローズの意外な復活など、多種多様な要素を織り交ぜた構成は、コミックス・ライティングに革命を起こしたロイ・トーマスならでは。
さらに、歴代人気アーティストの中でも、最も強い影響力を発揮したと言っても過言ではないニール・アダムスの才気溢れまくるアートは必見!
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■感想めちゃくちゃやな!(褒めてる)クリー/スクラルウォー なんですけど、実際、クリーとスクラルの戦争になる前にエピソードがめっちゃ詰め込まれてて。
クリー人であるヒーローのキャプテンマーベルがロナンに拉致されるところから話がはじまり、
原始人に退化させられるハンク・ピムや、
洗脳されているクリント(もはやお家芸)(関連:
ホークアイ VS. デッドプール )、
突然解散宣言するアヴェンジャーズ(スクラル人の変装)に、ヴィジョンの体内で大冒険するアントマン、シールドとアヴェンジャーズの戦闘中に
突然マンホールからやってくるインヒューマンズ(しかもただの偶然で)、などなど、あらゆるものごとを「説明している時間は無い!」で次々と展開していくこの感じ。
実にクラシックらしい!w
最終的に「実は全てクリーとスクラルの戦争の余波であった」というものなのですが、これだけのバラけたエピソードを全てつなげてしまい、最終的には
「なんかわからんけどすごいパワーに目覚めた一般人が解決する」というオチがほんと秀逸www
このハチャメチャ感は実際に見てもらうのが良いですw
説明がこれだけだと何の深みも無いように思えるのですが、そうでもなく。
個人的には、各種のエピソードでわりと中心的な位置にいるヴィジョンに注目したい。
アンドロイドであるヴィジョンは、「自分は機械だ」と常に念頭においているのですが、ワンダを愛し始めている自分にも気がついていて、ミュータントであるワンダとアンドロイドである自分との葛藤に悩んだり、感情的になってしまっている部分に困惑するシーンなどは必見。
また、宇宙にさらわれてしまったピエトロ&ワンダ&マーベルを救いに行かなければならないのに、インヒューマンズ側に寄り道をしなければならないことにより、ヒーローとしての行動とは、と考えるキャップが好き。(ここ一瞬だけだったんですけどなんか好きなシーン)
原始人に退化してもジャネットを愛しているのがよくわかる行動をするピムも良いです。夫婦愛可愛いです。
「おんな……かわいい……つぶす……良くない」 (画像は引用です。引用元:ロイ・トーマス、ニール・アダムス他
アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォーより)
↑ピムです。
めちゃくちゃ野生っぽくひげとかボーボーな感じですが、ピムなんです。
もうひとつ、クラシック作品って、まだ”漫画としての表現方法”が確立されていないためか、やたらと説明口調のセリフなどが多いと感じませんか?
「このビームを扉にあてるぜ!(ビームを扉にあてている絵)」みたいな、「見たら分かる」的なことも全部セリフつけちゃうみたいな。
この作品も例に漏れずそんな感じなのですが、さすがに作者方的にもそう感じたのか、それがネタになってるところがちょっと笑ったw
「こうやって独り言を言ってないと」という独り言があります。
アイアンマン、ソー、アントマンにキャップ、ビジョン、ワンダ、ピエトロなどなど、有名キャラがメインでたくさん出てくるので、最近の作品しか知らない方のクラシック入門にもおすすめ!
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