フランク・ティエリ スタズ・ジョンソン
ウォークライム:シビル・ウォーあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
シビル・ウォーの裏側で繰り広げられた知られざる駆け引きとは?
コネチカット州スタンフォードで発生した爆発事件を契機に成立した超人登録法は、あらゆる超人に対し、個人情報の登録を迫った。
その受け入れの是非を巡って揺れるヒーロー達を尻目に、ビラン達はその後の社会を見つめていた。幾度も逮捕され、あらゆる情報を握られた彼らにとって、登録法自体に目新しさはない。
問題はその先なのだ。
暗黒街の中心人物たるキングピンを中心に、男達の目論見が交錯する。最後に笑うのは誰なのか?
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■感想「オレの様な男が作ってきた世界だ。オレこそが裏社会(アンダーワールド)だぜ!」渋いす! 超人嫌いな、昔ながらのワルな男が、ひょんなことから自分が超人になってしまう話。
この主人公のジャッキーは10年ものあいだムショで暮らしていたため、釈放されて外に出てみたら、外で暮らしていたときとはあまりに世界が変わりすぎていることに戸惑う。
超人が増えまくっているのもそのひとつ。
ムショに入る前は古き良き(悪き?)マフィアもまだまだ生きていけたのに、今はもう超人じゃないとたいしたことができないみたいな世の中。
それでも昔ながらの感じで生きようとしてみるも、ひょんなことからジャッキー自身が超人になってしまい……。
という経緯で生まれたスーパーヴィラン、ジャッキーこと「アンダーワールド」。
前半はこのジャッキーの話が収録され、最後に1話だけシビル・ウォーのタイインが入っている一冊。全然シビル・ウォー関係ないアンダーワールドの話を見せられ、「なぜ?」となるのですが、超人の力を手にした彼が何を目的として暮らしていくのか……というのが実はこの最後の1話で明かされる。
最後の1話は、超人登録法を利用して、キングピンが刑務所内から外の世界を撹乱するシビル・ウォーのタイインなのですが、このキングピンがアイアンマンを利用して、自分が居ない間に裏社会で調子にのっているハンマーヘッドに制裁を下す話。
ここでアンダーワールドは最初、ハンマーヘッドの下についたような感じで登場を果たしますが、最後にハンマーヘッドを裏切り、実はキングピンについていた。というのが判明。
その理由が、
「キングピンは今も昔も変わらずずっと裏社会のトップである」という考えだから。
結局のところ、
「偶然に超人の力を得てしまって、今の社会に適応せざるを得なくなっているけど、信念としては昔ながらの感じを守り続けるぜ」というアンダーワールドの話だったのかなという感じでした。
(あと個人的にハンマーヘッドに恨みがあった様子)
アンダーワールド、この話にしか出てこないみたいですが、その後の彼がどうなったかとか気になるから、またいつかどこかに登場してほしいなと思います。
……面白かったけど、シビルウォー全然関係ない笑これはもうアンダーワールドの個人誌として出したほうが良かったのではw(シビル・ウォーってタイトルつけたほうが売れるからかな。大人の事情!)