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キャプテンヴェノネイジィ

翻訳アメコミ(主にマーベル)のレビュー・感想を置くところ。オタクが奇妙なテンションで推しを語ったりするよ! ていうかそれしかしてない! 絶版モノも扱ってます。ネタバレがめっちゃあるのでお気をつけください。

アイアンマン:エクストリミス

ウォーレン・エリス (著), アディ・グラノフ (イラスト)
アイアンマン:エクストリミス




あらすじ引用(引用元:上記リンクページより)



話題の映画『アイアンマン3』の原案となった名作が、待望の日本上陸! 使用者に驚異の力をもたらす、禁断のテクノロジー"エクストリミス"。
かつてない強敵の出現に、アイアンマンはその使用を決意する!

国際的な巨大企業の経営者にして世界有数の頭脳の持ち主である大富豪トニー・スターク。人々の耳目と羨望を集め続けてきた彼のもう一つの顔は、黄金のアベンジャーこと"インビンシブル"アイアンマン。

だが、とある先端技術の盗難事件をきっかけに、彼の人生は大きな転換を迎える事となる。
そのキーワードは「エクストリミス(死の際にて)」。

2005年1月、『ニューアベンジャーズ』シリーズのスタートと共に創刊された『アイアンマン』第4シリーズの冒頭を飾り、世界的な大ヒットを記録した映画シリーズの基礎ともなったアイアンマン史上屈指の名作を映画『アイアンマン3』公開に合わせ邦訳。

数々の名作、話題作で知られる人気ライター、ウォーレン・エリスと、映画版アイアンマンのデザインにも大きな影響を与えたアディ・グラノフのシャープなアートワークが冴えわたる21世紀のマーベルコミックスを代表する話題作である。




映画アイアンマン3の原案とありますが実際のところ設定とかだけの原案なので、別物だと思って読んで大丈夫なやつです。これはこれ! でいけます。
キリアンとかマヤ・ハンセンとか名前に聞き覚えあるなぁくらいのユルさで。

(映画アイアンマン3はシビル・ウォー/キャプテン・アメリカ:プレリュードで急ぎ足ながらもわりと忠実にコミカライズされてるので映画のコミックが読みたければそっちをどうぞ)

この作品の時期のトニーはいろいろあったみたいで結構迷走してる部分があって、鏡で見る自分の顔が嫌いだったり平和のために頑張っているのにまわりに認めてもらえなくてモヤモヤしてたり。

そんなトニーの元へ、昔の知り合いから「ヤバイことになったから助けてほしい」という電話がかかってきて事件のはじまり。
その知り合いが開発した、強化人間を作る薬品が盗まれてしまって、悪用されてるとのこと。

会社の役員にうるさく言われながらもガレージに引きこもって日々アイアンスーツを改良し続けてるトニーですから、強化人間くらいどうにかなるやろ感で対峙するのですが、ボコられてしまう……。

「めっちゃ頑張ってスーツを改良してるのに、強化の薬品打っただけのやつに負けるのツライ!! 反応速度が足りない! いっそ自分がスーツと一体化できれば良いのに!!」

という考えに至るトニー。

そしてトニーは、「自分にも強化の薬品を投与してくれ」と頼み込みます。
その薬品は、人間の構造を自由に作り変えることができる薬品なので、それを投与すればスーツと一体化する(神経などをスーツとつなぐ)ことが可能になる……。


***

■感想

トニーめっちゃかっこいい。

この一言に尽きる……。トニーがかっこよすぎてかっこいい(語彙)。

特に説明はされてないのですが、これ投薬での肉体改造は多分不可逆です。投薬しちゃうともう普通の人間には戻れないんじゃないでしょうか。
しかも投薬には命の危険もあるわけです。死ぬかもしれない賭け。
だけれども、トニーは決断するわけです。
人間をやめる。心も身体もアイアンマンとなる。

めっちゃかっこいいじゃん……。
前半、「自分が何をしたいのか。どんな未来をめざしているのか。自分がしていることは未来のためになっているのか」と迷いに迷っていたトニーが「自分はアイアンマンになる」と、もう人生全てをかけてこれになる。と決めたんだよ!!
クソかっこいい!!!!

「それでも私は努力している。朝になって、洗面台の鏡に映る自分の顔を真正面から見つめられるように…」
このセリフになら掘られてもいい。

自分も今、人生をかけても良いと思えるほど打ち込んでいるものがあるだけに、(趣味で小説と漫画をかいています)このトニーの姿にとても心うたれた……。
トニーにとってアイアンマンというのは人生をかけてやり遂げる価値があると思ったんだなと……!

解説によれば、「アイアンマン」というヒーロー自体も伸び悩みの時期があったようで、ソーやハルクほどのパワーもなく、リード(ファンタスティック・フォーの天才科学者)やピム博士(初代アントマン)ほどの頭脳もなく、しかもアイアンスーツを着れば誰でもアイアンマンになれる(中身のトニーは普通の人間)というのでアイデンティティが薄かったっぽい。
なるほどなー。

でももうそんなアイアンマンはもう居ない!
肉体改造を得てスーツとまさに一心同体となったトニーはもうトニー=アイアンマンとなったのだ!!

何度でも言う。かっこいいぞ!!

個人的見どころは、前半のスーツを「着てる」描写。最近の映画だともう呼ぶだけでスーツのほうが飛んできちゃったりなんかよくわからん技術で勝手にスーツが展開されたりしてますがこのコミックはいちいち服を脱いでスーツを着てるシーンがなんかかわいい。
(なお、投薬後は体内からスーツが出てきたり、考えるだけで機械と通信できたり、と、トニーそのものがサイボーグ化します)

あと全体的に絵が綺麗なので目が気持ち良いです。肉体美(-人-)
それと「エクストリミス」という単語がかっこいい。なんか言いたくなる。語呂が良い。エクストリミス!

アイアンマンの本を何か一冊欲しいけど続き物は困るしどれを買えば良いかなって思った方におすすめの一冊。

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Dr・ドゥーム、シンビオート、ケーブル、ロケット、デップー、スパイディあたりが特に推しです。アイアンマン、タスクマスター、マグニートー、ナイトクローラーもちょろちょろと追いかけてます。

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