ドニー・ケイツ (著), ライアン・ステッグマン (イラスト)
アブソリュート・カーネイジあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
数カ月の間、マーベル・ユニバースから姿を消していたカーネイジが、ニューヨークに帰還しようとしていた。シンビオートの宿主を根絶やしにする完全虐殺(アブソリュート・カーネイジ)を目論む殺人鬼に、ヴェノムとスパイダーマンが手を組んで立ち向かう! 血で血を洗う激しい戦いは、他のヒーロー達をも巻き込んで泥沼化していくが……果てして彼らの運命は!?
■感想
これまでのマーベル・ユニバースの流れありきみたいなとこがあるので解説は必須。
翻訳はほとんどおさえてる自分ですら解説何度も読み返しながらだったので、「映画のヴェノム2に向けて予習だ~カーネイジも出るしな!」みたいな気軽な感じで手にとってしまったらチンプンカンプンかもしれません。
ですが、ファンならめちゃくちゃ面白いこと間違いなし。
エディが……エディが! エディの人間としての変化・成長がッ……!! もうっ!(言葉にならない)
自分の子どもの存在を知ったことで、自分よりも大事なものができたエディ。
ゆえに、あのスパイディともこれまでのしがらみを全て捨て信頼関係を築いたところとか。
他のヒーロー達の意志を継いだシンビオートと結合して、はっきりとエディが「ヒーロー」となった瞬間とか。
世界を犠牲にしてでもひとりの子どもを守る決意とか。
「エディ」という人物を知るためにとても重要な一作だと思います。
ストーリー的には
「続きはッ……!? えっ、ヌール復活してますやん……それ、解決しないの!??!?!!? ていうか息子その能力何!?」みたいな、消化不良感はあります。
(続きのエピソードの翻訳、待ってます!)
これはもう本当に「エディという人物がどう生きてきて、何を決意して、どういう人物としてこの先生きるのか」という部分のみを凝縮して切り取ってある本なのだなと。
だから世界の流れは考えるな、という。そういうアレ。
個人的にはめっっっっっちゃ面白くて、「この作品を世に生み出してくれてありがとう」みたいな感謝の気持ちが溢れました。