ダン・スロット (著), JM・デマティーズ (著), ジェン・ヴァン・メーター (著), ライアン・ステグマン (イラスト), ジュゼッペ・カムンコリ (イラスト), リチャード・エルソン (イラスト)
スーペリア・スパイダーマン:ワースト・エネミーあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
スパイダーマンを超えたスパイダーマン登場!
スパイダーマンの宿敵として、幾多の死闘を重ねてきたDr.オクトパス。
病に侵され、死を覚悟した彼が選んだ最後の手段とは?
いま、スパイダーマンことピーター・パーカーの身に生涯最大の危機が降りかかる!
100以上のスパイダーメンが集結した「スパイダーバース」において
最も異彩を放ったスーペリア・スパイダーマンの待望のシリーズが登場!
「スーペリア・スパイダーマン」5話に加え、
その前日譚である「アメイジング・スパイダーマン」の
<ダイイング・ウィッシュ>編、全3話も特別収録。
新たなるスパイダーマンの歴史が、今ここに幕を開ける!
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■感想ピーターが死んでしもうた!ドックオックの策略によって、ピーターが死にます。
そしてピーターの肉体にはドックオックの精神が入り、彼が新たなスパイダーマンとなります。
なんていうか、これまで不幸キャラで売ってきたピーターですが、死に際も不幸of不幸って感じでかわいそうすぎる。
敵に肉体を乗っ取られて、かわりに病気で余命数時間のボロボロの身体にいれられて、血を吐き苦しみながら死んでいくって……。それでも相手をうらまないところがほんと優しいなこの人は……。
ドックオックは、ピーターの身体を乗っ取ってから、力加減がわからないままヴィランを殴って、そこではじめて「ピーターがずっと手加減して敵と戦っていた」というのを知ったり、ピーターが見る走馬灯を一緒に見て、ピーターの人生や行為に感銘を受ける。
それに加えて、ピーターが最後に自分の思考を一部ドックオックに上書きしたことで、ドックオックはスパイダーマンとして後を継ぐことを決意。
これってドックオックにとってはセカンドチャンスだったのかな。犠牲が大きすぎるけど……。
(相手の策略だけど)命をかけて一人の人間の更生を助けた、という風に見れば、ピーターは死ぬ瞬間まで偉大な功績を残し続けたんだなと感じる。(あとで復活するけど)
死んでしまった後に収録されていた短編が幸せそうだったのがまた……死の悲しみをより増幅させる。ピーターが過ごすことができなかった可能性の未来でひ孫と幸せそうに暮らしているのが……心に刺さるぜ。
そして始まるスーペリアスパイダーマン。
ドックオックがピーター/スパイダーマンとして日常生活を送ったりヴィランと戦ったりするのですが、それがずいぶん滑稽w
演じる気ないだろっていうくらいドックオックのオタクっぽさが全開。
戦闘中おしゃべりなところはピーターの時と変わりませんが、おしゃべりの内容が可愛いジョークじゃなくて自分が発明したアイテムの解説なのがめんどくせえ男だw頭の片隅に残っているピーターの精神が幽霊のようにつねに付き添い、側でツッコミをいれるのがすごくコメディチックで面白いw
滑稽だけど、さすがの有能っぷりで私生活もスパイディの活動も要領よくこなす姿に、ピーターも「その手があったか」と感服することも。
■個人的見どころ走馬灯時、ピーターの人生が全部ドックオックの顔で再生されてるのがシュール。
(画像は引用です。引用元:ダン・スロット (著), JM・デマティーズ (著),他
スーペリア・スパイダーマン:ワースト・エネミーより)