ブライアン・マイケル・ベンディス (著), デビッド・フィンチ (イラスト), オリビエ・コワペル (イラスト), ジョージ・ペレス (イラスト), アレックス・マリーヴ (イラスト)
アベンジャーズ:ディスアセンブルドあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
アベンジャーズ崩壊! ?
結成以来、世界最強の呼び名をほしいままにしてきたアベンジャーズ。
幾多の強敵を退け、数多の修羅場を潜り抜けてきた彼らだったが、ついに終焉の時が訪れる。
何の前触れもなくアベンジャーズを襲う悲劇の数々。
その真相を知った時、彼らは苦渋の決断を迫られる。
果たしてアベンジャーズは存続させるべきなのか……。
アベンジャーズの歴史に一つのピリオドを打った話題作が満を持して登場!
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■感想THE・悲劇。誰も悪くない……。
X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・Mでも思いましたが、誰も悪くないように見える……。
このワンダ関連のイベントでは、「誰も悪くない」という同じ感想しか出てこねえw今回、ワンダの現実改変能力が暴走した結果、数人のメンバーが死亡し(後に復活するメンバーもいるけど)、アベンジャーズは解散の流れになりました。
でもワンダは悪意をもってしたわけではなく、”無意識”だったんですよね。
ヒーローものの熱血論なら、大きな力を持つ者は精神も強くあれっていう感じで、キャロルも、騒動が落ち着いた後に「私は彼女を許さない」と怒りを顕にしています。
「だって……私達も同じように酷い経験をしてきたじゃないの。愛する人や子供や仲間を失ったメンバーばかりよ。それでも自分を保ってきた。私にはできた……つまりそういうことよ。彼女が弱いだけ」これはたしかに正論なのですが、でもキャロルは現実改変能力を持っているわけじゃないし「無意識」まで制御できるのかどうかは定かではなく。
もしもキャロルが同じ能力だったら、つらいことがあったときに無意識でも何も起こさないということができたのかどうかは疑問に思うんですよね。
大きな力を持っているのはワンダのせいじゃないし。能力を選ぶことはできないわけで。
まぁ、かといって「しかたないね! じゃあ今後は気をつけよう!」と笑えるようなことでもない。
そうして各々がこの事件を受け入れた結果、(状況も後押しして)選ばれた結末が、アベンジャーズの解散だった。
正直、話としては筋が通ってるとかは無くて、
魔法の力や現実改変能力という言い訳材料の上でひたすらめちゃくちゃしたって感じで、夢オチと変わらん理論だとは思うのですが、それでも結末に「これは仕方ない」と思わせる説得力はあるよなぁと思います。
最後にみんなが思い出を語る連続見開きシーンはとても後ろ髪をひかれてしまって、「解散……寂しいよ~!」と思ったのですが、
すぐあとに「こんにちは新しいアベンジャーズ!」があるのを知っているから複雑な気持ち笑(良い意味で)
(関連:
ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト)
翻訳が楽しみだった一冊で、期待通りの面白さでした。