ピーター・デビッド (著), ファビアン・ニシーザ (著), デニス・カレロ (イラスト), スタズ・ジョンソン (イラスト)
アイアンマン:シビル・ウォーあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
シビル・ウォー クロスオーバーシリーズ7
アイアンマンの秘めた真意とは?
歩く大量破壊兵器とも呼ぶべき超人類の権利を制限する超人登録法。
合衆国の安寧を願うアイアンマンは、
かつての戦友達との対立を承知でその成立に奔走する。
仲間達からは裏切り者と謗られ、多くを失いながらもなお、
彼が法案成立に寄せる思いとは何なのか。
最大の盟友であり、今や、最大の宿敵となったキャプテン・アメリカとの邂逅を通じて、
鉄の鎧に秘められたトニー・スタークの胸の内が今、明らかになる。
***
■感想一話は、シビル・ウォーが勃発してからキャップとトニーがオフレコで話し合う。
トニーはさっさと本題に入りたそうなのに
キャップがいちいち「マスクを外せ」だの「今はその話はしたくない。別の話から入ろう」だのめんどくさいこと言うの草wwww
それに付き合って昔話に花をさかせるところから付き合ってあげるトニーやさしみw
そしてふたりは思い出話を交えつつ現状の話へ。
ふたりの主張を見ていると、どうもトニーはキャップのカリスマ性を褒め、そのキャップが賛成派につきさえすれば事が丸く収まると思っている様子。
一方でキャップはトニーの自己中なところを責め立て、反対派が正しいと主張を曲げない。
トニーは「もしかしたら自分は過ちを犯すかもしれない。アル中だし。キャップは完璧だからそんなことないだろうけど」ってネガティブ。キャップは一応「判断をあやまりそうなら仲間が止めてあげるよ」ってフォローはするけど「判断を謝るかも」ってとこは否定しないんなw
なんかトニーばっかりなじられてるように見えるんですが……w最終的にトニーは涙まで流し「どうすればいい?」ってキャップに訪ねだす始末。そしてキャップの返事が「来い。共に戦え」って……男前!!!w昭和の古き良き亭主かよっ!!!
そういうわけにもいかず、交渉は決裂するんですけど……。
二話以降はトニー視点。
トニーは……迷うよねえ~~。キャップが「自分のしてることは正しい!」って猪突猛進なのに比べてトニーは「ほんとにこれでいいのか? 良いはずだ。みんなを守るにはこれしかない。でも自分にみんなを縛る権利があるのか?」ってすごい迷う。
決して自分のためじゃなくみんなのためを考えている。それと自信が無い。いつものトニー。
ハッピーに「くだらねぇ、迷ってる場合かよ…オレの親友はオレらとおんなじ一般人であり、同時に超人でもある唯一のヒーローだ。両方の見方ができる奴が他にいるか?」って言われるトニー。エクストリミスアーマーまで着てもまだその自信の無さよ!(関連:
アイアンマン:エクストリミス) しんどい男だ……。
そしてその後……ハッピーが……oh。
アンハッピー……。トニーは何も悪いことしてないのにみんなにせめられて……。ハッピーを失って、キャップも失って、誰もまわりにいなくなって、お酒に逃げようとして、なんとかふみとどまって……なんなのこの人かわいそうすぎる……しんどい……しんどい……。
最終話は
デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリームのネタバレが含まれます。
トニーが
シビル・ウォーについての真意を語る。
ここまでの流れ全部含めてもう……「キッツ……」としか言えねえ。トニーかわいそすぎるマジで(それしか言えないくらいしんどい)。
最後のトニーの独白がヤバい。
「私は一刻も早い勝利を目指した。未来永劫、君と話すらできなくなるとしても…。二度と友達に戻れなくなるとしても…それでいいと己に言い聞かせた。私は間違ってない、全ては人々の命を救うためだと。それしかなかった! ことを終わらせるためには、軽蔑すべき連中とも手を結んだ。世間は君を判官贔屓し、私は悪玉扱いだろう。それでも構わないと公言した。確かに言ったが…それが私の望みだと確かに口にしたが…ウソだ」
(引用元:
ピーター・デビッド (著), ファビアン・ニシーザ (著)他 アイアンマン:シビル・ウォーより)
と涙を流しながら言うトニー……。
表情が悲痛すぎる……。
「こうなることは分かっていたんだ」とキャップの死体を前にして……。
「大統領でもきみのかわりはできない」と、キャップがいかにトニーにとって特別な存在だったかを嘆く。
そんな存在を失うことを分かっていても、自分が悪役になるのがわかっていても……それでもたくさんの人を救うために仕方ないと耐え抜いたトニー。
犠牲が大きすぎた。唯一誇れることは禁酒に成功しただけ。(スーが来なかったらホーガンの事故後に飲んでたかもしれないけど)
つらいなぁトニー……。