J・マイケル・ストラジンスキー (著), ロン・ガーニー (イラスト)
アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォーあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
シビル・ウォー クロスオーバーシリーズ4
今明かされるスパイダーマンの激動の日々!
愛する家族を守るため、頑なに一匹狼を貫いてきたスパイダーマン。しかし、今やアベンジャーズの 一員となり、アイアンマンことトニー・スタークの右腕となった彼は、かつてない安らぎを感じるように なっていた。
共に戦う仲間の存在は、こうも心強いものなのか。だがしかし、一つの悲劇が安寧の日々を吹き飛ばす。過酷過ぎる現実を目の前に、彼は、自らに誇れるヒーローであり続ける事ができるのか……。
シビル・ウォーのもう一人の主人公ともいうべきスパイダーマンの激動の日々を克明に追った長編ストーリー。
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■感想スパイディの視点からのシビルウォーを描いた長編。
法案が可決される直前から、シビルウォー終了まで。
法案が決定される直前にトニーに大統領から打診があり、その時点ですぐに「YES」するトニーに痺れる。ピーターがオロオロしているから余計にトニーの決断の早さが際立ちます。(この時ピーターはトニーの付き人になっている。関連:
ロード・トゥ・シビル・ウォー)
この人は勢いや権力に負けたとかじゃなく本当に先のことを考えてすぐに答えが出せる人だと思う。しかもそれが自分のためじゃなくみんなのために答えを出してると感じられるところがかっこいいです。
家に帰っておばさんとMJに事情を説明するピーターに、おばさんが「
世の中には…この法律ができる前から、スパイダーマン のことを化け物とか犯罪者とか呼ぶ人間がいたのよ。冗談じゃないわ、私の甥が…犯罪者なものですか」と世の中に対する憤りを述べます。
ここは結構感動的なシーンだと思うのですが、
ピーターがスパイディだと知らない間、おばさんも結構スパイダーマン のこと犯罪者呼ばわりしてた上に、銃口を向けたことすらある(スパイダーマン6(光文社))のを思い出すと「こいつっ…手のひら返しがひでぇ!」と思ってしまう笑あとこのシーンは、解説にある、
「ピーターがなにかを隠してるのは知ってたけどスパイダーマン だとは思ってなかったとき、おばさんがピーターのことをゲイだと思っていた」というエピソードがとても好きw
キャップと一戦交える時のスパイディの心の声がめちゃくちゃ良いです。
ずっと憧れていたヒーローと戦うことになり、そしてその凄さを素直に認め実感している。スパイディのまっすぐなところがよくわかります。
リードのオジサンの話は、リードがなぜトニーの側につくのかの説明としてとても切なかった。
ファンタスティック・フォー:シビル・ウォーにもこのシーンはあり、さらに深くリードが賛成派につく理由が判明します。
そして、スパイディがキャップ側に寝返ったあと、キャップがスパイディに聞かせる言葉がめちゃくちゃかっこいい……。
元はマーク・トウェインの言葉らしいのですが、今の状況のキャップに言われたら誰だって「この人についていきたい!」って思っちゃうくらい説得力あってかっこいいです。
冷静に見るとワガママで頑固に聞こえる論なのですけどね……wそして衝撃のラスト……メイおばさんがキングピンの刺客に撃たれる……。
ピーターの眼を通して見たセンパイヒーロー達がかっこ良くて面白かったです。