その他

ライズ・オブ・ザ・ブラックパンサー

エヴァン・ナーシス (著), タナハシ・コーツ (監修), ポール・ルノー (イラスト), ハビエル・ピナ他 (イラスト)
ライズ・オブ・ザ・ブラックパンサー

あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）

アズーリ、ティチャカ、スヤン……ワカンダの王は、何世代にも渡りブラックパンサーとして、この神秘の国を守護してきた。アズーリ王とキャプテン・アメリカの出会いと友情、ティチャカ王の波乱に満ちた治世、そして世界に衝撃を与えたワカンダの先進科学技術……。王位を継承した若きティチャラは、王国の未来と彼自身の運命にいかにして向き合うのか？　あなたの知らないブラックパンサーの物語が今明かされる！

■感想
ワカンダの近世史の教科書みたいです。
ブラックパンサーの物語は、つまりはワカンダの歴史そのものなのかもしれません。

ティチャラの祖父アズーリからはじまり、ティチャカの物語、それからティチャラへ。
代替わりするブラックパンサーと、それにともなって変わってゆくワカンダ。

ワカンダって高度な技術と統治があるわりに、意外と内輪もめも外的も多くて大変です。
王様は苦労する……。
長い歴史を見るような物語でした。

個人的にはドゥーム様ご登場が最高でした。
ワカンダの防衛システム再起動の隙、ピコ秒の隙ができるのですが、そのピコのあいだにテレポートで入ってくるドゥーム様。
そしてちゃっかり王座に座っているという。実に不遜。素晴らしいです。
そしてそのドゥーム様を発見して即座に王座爆破するティチャラ。迷いが無い。

ワカンダの技術力をもってしても「これほど高度なロボットとAIプログラムは初めて見る」と言わしめるドゥーム様の科学力。
しかもワカンダは科学チームなのに対して、ドゥーム様はひとり。

ティチャラとの会見も、ブレない信念と、それなりに相手に敬意ある態度で、相変わらず大変紳士でした。それでこそ我らのドゥーム様。

おいしい一冊でした。

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ムーンナイト:フロム・ザ・デッド

ウォーレン・エリス (著), デクラン・シャルベイ (イラスト)
ムーンナイト:フロム・ザ・デッド

あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）

腕利きの傭兵マーク・スペクター。エジプトでの任務中に敵の罠にはめられて命を落とした彼は、月の神コンシューの力を借りて蘇ることとなる。以来、彼はヴィジランテ“ ムーンナイト”として狂気と暴力に満ちた闘いを開始した……。マーベル・ユニバースで異彩を放つ“闇のヒーロー”を鮮烈に描いた衝撃作、満を持して邦訳が登場！

■感想
わりと通向けというか、大人向けな印象の短編集でした。
ムーンナイト/光、ムーンナイト/影の２篇は、２冊通して読むと王道な感じがしたのですが、こちらはもうちょっとニッチな印象です。
でも面白くないわけではないです。雰囲気は大変良いです。

夜に犯罪を起こした人を、ムーンナイトが断罪して回る感じの短編が６編。
スーパーヴィランは登場せず、街のゴロツキのような相手が多いです。
個人的には夢の話がとても良かったです。

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ストレンジ・アカデミー2:ブライト・サイド

スコッティ・ヤング (著), ハンベルト・ラモス (イラスト)
ストレンジ・アカデミー2:ブライト・サイド

あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）

2学期に突入したストレンジ・アカデミーは相変わらずドタバタの連続! 宇宙や神々の国アスガルドでの校外学習や、ドキドキの授業参観まで、学校行事が目白押し。しかし、楽しい学校生活の中で、突如ある生徒がバラバラにされる事件が発生してしまい……?

■感想
スコッティ・ヤング氏はあんなに可愛い絵が描けて、こんなにおもしろい話まで考えられて天才か？　と疑いたくなりますね。
1巻（ストレンジ・アカデミー1:ファースト・クラス）に引き続き、2巻もとてもおもしろかったです。

１巻の最後に死んでしまったドイルでしたが２巻で生き返ります。
その方法はエミリーの接吻。なんというロマンチック。
片思いが無事に両思いとなり可愛いカップルが誕生。

楽しい学校行事と、甘酸っぱい恋愛も堪能できてとても良かったです。
１巻では少し影が薄かった子の活躍の場もあり、生徒達のことがますます好きになりました。みんな良い子なので本当に。

ぜひぜひ続刊も読みたいです。

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コズミック・ゴーストライダー・デストロイズ・マーベル・ヒストリー

ポール・シーア (著), ニック・ジョバネッティ (著), トッド・ナウク他 (イラスト)
コズミック・ゴーストライダー・デストロイズ・マーベル・ヒストリー

あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）

彼の名はフランク・キャッスル。かつてはパニッシャー、現在はコズミック・ゴーストライダーを名乗るひねくれ者だ。赤ん坊の頃のサノスを教育して正しい方向に導く計画に失敗したフランク。ヒマとパワー・コズミックを持て余した彼は、時空を超えて気の赴くままにマーベル・ユニバースの歴史に介入することに。何が起こるかわからない、前代未聞のドタバタ劇が始まる!!

■感想

コズミック・ゴーストライダー：ベビーサノス・マスト・ダイ　からの続編らしいですがたいしたつながりは無いのでこれだけ読んでも問題ありません。
どちらかというと、フランクゴーストライダーを知るためにはサノス・ウィンズをおさえておいたほうが良いかも。

すっかりおなじみとなったフランクゴーストライダーが登場する翻訳３冊目です。
時間移動やりたい放題でマーベルの歴史を改変しまくったフランクが、かつての自分の家族が死ぬ前日に我が家で帰り、その歴史も改変してしまおうとする……という大筋のなかに、フランクが改変した歴史の数々として、「これまでのマーベルの大きなエピソードにフランクゴーストライダーが実はかかわっていた」というif（というか嘘話）が挟まる構成です。

作品の主になっているのは嘘話のほうで、どうせ正史では無いですし、ハチャメチャなギャグ漫画として気軽に楽しめる印象です。
「ウアトゥは歴史に干渉しない」と言いながら実はめっちゃ介入してくるって言われていたり、ドゥーム様が「牛車はエコ」だと言い張っていたり、セリフごとにギャグ、みたいな感じでボケのテンポが速い。
マーベル世界の各種の出来事をある程度知っていて、メタネタが好きなら面白いかと。

最終的に、歴史改変しまくったせいでパニッシャー誕生の瞬間が一番重要な歴史になってしまって……という本筋と嘘話の絡め方もうまい。
それすらも嘘か本当か……。どうせ分かりはしないので、何も考えずに読めます。

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シーハルク:シングル・グリーン・フィメール

ダン・スロット (著), ジュアン・ボビーロ (イラスト)
シーハルク:シングル・グリーン・フィメール

あらすじ引用（引用元：上記リンクページより）

ハルク(ブルース・バナー)の従妹ジェニファー・ウォルターズは、アベンジャーズのメンバー“シーハルク"として地球の平和を守りながら、弁護士としても活躍していた。裁判を抜け出して地球を救ったり、朝までカラオケで盛り上がったり、人気ファッションモデルと遊んだり……毎日忙しく過ごしていたある日、彼女は住居と職場を同時に失うことに! 崖っぷちのジェニファーは、人生を立て直すことができるのか!?

■感想

面白かったです。
１話完結型でサクっと読みやすかったし、内容もヒーローであり弁護士という彼女の立場ならではの話が多く、あまり今までにない感覚だったので、新鮮に楽しめました。

アクションよりもヒューマンドラマ系ですが、ガチガチのお仕事モノでもなく、フィクションと現実の中間具合が気軽で良かったです。
ヒーローが実在する世界ではコミックが法的な証拠になるとか（現実の出来事がコミックになっているていで）、幽霊が証人になれるとか。

ジェニファーの詳しい内面はこれまであまり翻訳で触れられていなかったので存じなかったのですが、性格もサッパリしててすごく好感が持てました。

続編にも期待です。

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