ジェイソン・アーロン (著), エド・マクギネス他 (イラスト)
アベンジャーズ:ヒーローズ・リボーンあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
ここはアベンジャーズが存在しないマーベル・ユニバース。
トニー・スタークはアイアンマン・スーツを開発せず、ソーはハンマーを握らず、キャプテン・アメリカは氷漬けのままである。
彼らの代わりに世界の秩序を維持しているのは、アメリカが誇る最強のヒーローチーム「スコードロン・スプリーム」だ!!
強大なパワーを武器に、日夜、凶悪なヴィランどもと戦うスコードロン・スプリーム。
だがしかし、ただ一人だけこの世界の姿に疑問を持つ者がいた。その名は……ブレイド!?
■感想
同名タイトル
ヒーローズ・リボーン 1、2、3ヒーローズ・リボーン 4,5,6ヒーローズ・リボーン7、8
とは関係なく、新たに紡がれた作品です。
物語としては、旧
ヒーローズ・リボーン 1、2、3 や、
エイジ・オブ・アポカリプス1、2,3 を彷彿とさせる、「世界の一部が改変されてしまった」系の作品。
この形式の作品の面白さって、今まで親しんだ彼らがまったく違う立場で新しい人生を送っていたり、変わった部分と変わらない部分の差を楽しんだりすること。
エイジオブアポカリプスのようにまったく何もかも違う世界もありますが、今回は結構、今までの世界と近い部分が多いです。
大きく違うのは、アベンジャーズが存在しないかわりに、別のチームが存在すること。
唯一前の世界の記憶を残したブレイドが、新しいアベンジャーズ(スコードロン・スプリーム)の目をかいくぐって、本来の世界を取り戻すために仲間を集める物語。
物語の筋ではブレイドのたどる奇跡よりもスコードロンの人物たちのほうに焦点が置かれており、彼らのキャラクター性がよく見えます。
どうやらDCを意識したものらしいのですが、DCの知識がまったくないのでそのあたりは全然わかりませんでした。
とはいえ、作品はとても楽しめました。
だんだん仲間が増えていくのは王道に熱くて面白いです。
ブレイドに集められたメンバーも半分は元のアベンジャーズとは違う人たちですが、やはり最初はキャップからはじまるところに、アベンジャーズの象徴たる所以を感じます。
最終的には世界は元に戻り(それを知っているのはブレイドと、別世界からそのまま残ってしまった数名だけ)、一応の終結は迎えました。
最後にすこしだけ別イベントの伏線が怪しく張られておしまい。
改変世界で一般人になってしまった人やヴィランになってしまった人など、いつもの人物とは違う姿が楽しみたい方におすすめです。
個人的には、クイックシルバーの能力を吸収してめちゃくちゃ素早くなったヴィランのワンダが気に入りました。