サラディン・アーメッド他 (著), ハビエル・ガロン他 (イラスト)
マイルス・モラレス:ブリング・オン・ザ・バッドガイズあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
“もうひとりのスパイダーマン”ことマイルス・モラレスが、謎の組織によって拉致された! 愛する息子を救うため、
元S.H.I.E.L.D.の工作員であるマイルスの父ジェファーソンが立ち上がる。
そこで彼に協力を申し出てきた、意外な人物とは! ? 目的も正体も不明の組織を相手にした、命懸けの救出劇が始まる……!
■感想
マイルス・モラレス:ストレイト・アウタ・ブルックリンの続きです。
非常に良かったです。
作中でマイルスが誘拐されてしまい、活躍するのはそれを助けようとする父親(元S.H.I.E.L.D.と)叔父(プロウラー)の二人。
マイルスという少年がいかに大人に愛されているか、というのが伝わってきてよかったです。
マイルスのために借金も悪にも手を染める叔父と、本当はそれを認められないが、息子のために黙認する父。
マイルスのために、大人二人が自分の信念すらも捨て去れるのは格好良い姿だと思います。
一方、捕まったマイルスが受けた拷問描写は「少年にここまでする描写するんだ」という感じで、助け出された後にPTSDによりスパイダースーツを着られなくなったのも納得。
それでもなんとか立ち直り、人々のためにまたスパイダーになるマイルスはやはりとても良い子です。
そして、スパイダーの活動を支えてくれる家族と友人も素晴らしい。
誰にも言わず(言えず)それによって私生活を犠牲にしたピーターと、正体を家族にあかしそのうえで支えてもらえるマイルス。
二人の対比が面白い。ピーターがもし早い段階で周囲にあかしていたらどうなっていたんだろう。
この先のマイルスの幸せを見届けるために、続刊が欲しいシリーズです。