アラン・ハインバーグ (著), ジム・チャン他 (イラスト)
アベンジャーズ:チルドレンズ・クルセイドあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
若手ヒーローチーム、ヤング・アベンジャーズ。そのメンバーであるウィッカン(ビリー・カプラン)の現実改変能力が暴走し、制御不能となってしまった。
その状況を危険視したアベンジャーズは、彼を監視下に置こうと動き出す。
一方でウィッカンは、行方不明になっている“母親“スカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)を捜すことを決意した。
しかしワンダの捜索を開始した彼の前に立ちはだかったのは……X-MEN、アベンジャーズ、そしてドクター・ドゥームだった!?
■感想
自らに孫がいるかもしれない、と知ったマグナスが、ウィッカンとスピードの前にあらわれて、
X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M 以降に行方知れずとなっていたワンダを探すことを提案します。
そして発見するのですが、彼女は記憶と能力を失い、なんとドゥーム様と婚約をしていた、という話。
彼女が多くの罪を犯していることは周知の事実であるため、彼女の所在が分かるやいなや、アヴェンジャーズやXメン達が彼女を引き渡せと要求。
ワンダ自身も罪を償うつもりで応えようとしますが、そこでドゥーム様が彼女を利用し、神のような力を得て、その場はめちゃくちゃに。
その闘争において、死んでいたはずのスコットは復活し、そのかわりにキャシーとヴィジョンが命を落とす。
そしてヤング・アベンジャーズも解散し、ワンダも再び行方をくらましてしまう。
ワンダ自身が望んで、では無いのに、強大な力を持ってしまっているがゆえにいつも渦中にいなければならないワンダが非常に気の毒です。
彼女に悪意が無いのにまわりは常に彼女を責め立てます。
彼女を守ろうと働くマグナスやピエトロ、子どもたちだけでも味方でいてくれて良かった、と思います。
本当の孤独ではない。
彼女がドゥーム様を頼ろうとしたのも、きっと彼はワンダに優しくしてくれたからなのかもしれません。
たとえその理由が何であろうとも、優しい行動は実際にあったのだと思います。
まだほんの少し謎が残るところはあるのですが、この後に続くアヴェンジャーズとエックスメンの戦いのはじまりを感じられますし、マーベル史の大きな出来事同士をつなぐ重要な補完エピソードだと思うので、目を通しておいて損はしない一冊だと思います。
面白かったです。