マーベルグラフィックノベルコレクション■感想
48号はファンタスティック・フォー:オーソリティティブ・アクション
ファンタスティック・フォー:アンシンカブル(11号)にてドゥーム様に勝ったファンタスティック・フォーの面々。
君主を失ったことでラトベリアの国民と諸外国の状況が大きく変わってしまいます。
それらに対処するためにリードは独断でラトベリアを統治。
しかし、リードの目的はラトベリアを守護するだけではありませんでした。
実は彼は、ドゥームがいつか帰還することを危惧し、彼の力を奪ってしまうとしていたのです。
ドゥーム様がリードに執着するのと同じように、リードもまたドゥーム様に残された爪痕により彼の影に執着しているように見えました。
そしてその思い込みが極限に達した時、彼は永遠にドゥーム様を見張るという選択を取ります。
家族を守るために、家族を捨てる。
あまりに極端な考えではありますが、リードがそれほど精神的に追い詰められていたのだとも受け取れます。
リードを救うためにやってきた家族ですが、その戦いのさなか、ベンが命を落とす。
大切な人を失って、失意に飲まれるメンバー……かと思いきや。リードは諦めません。
ドゥーム様には何ひとつ奪われたくないのか、死後の国へ行く決心をする。
アンシンカブルにて非現実のものの存在をリードが受け入れたからこそ、この発想がうまれたのかもしれません。
死後の国に行って、そして最後は……。
かなりメタ、かつ強引ではありますが、ハッピーエンドが約束されました。
デッドプールやグウェンプールならいざしれず、ファンタスティック・フォーでこういう形のオチになるとはまったく予想していませんでした。