ジム・ステランコ スタン・リー ジャック・カービー
ニック・フューリー、エージェント・オブ・シールドあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
コミックアートの一つの頂点がここにある!
世界的なブームだったスパイアクションにヒーローコミックを融合させた意欲作!
アーティストはわずか3年余りの活動期間ながら、コミックスの歴史に鮮烈な足跡を残したジム・ステランコ。
ジャック・カービーに強い影響を受けながらも、サイケデリック・アート、オプティック・アートなど、当時の最先端のアートを習得した彼が、その持てる力の全てを投じたのがこの作品。
アメリカンコミックスの表現方法に今も多大な影響を残した必読の一作!
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■感想まずボリュームがすごい。350ページ越えというページ数に加え、クラシック作品は一話あたりのページ数が少ないため、収録話数がすごい量。
しかも展開も早く次々に物語が進行するので、満足感がパない。
前半はハイドラvsシールド。主にスプリームハイドラとフューリーが騙しあったり殴り合ったりしている。
互いの組織のTOPとも言える人物が、潜入されたからって自ら潜入し返すという捨て身の応酬をしてるのがなんともwいかにもスパイ物っぽい不思議アイテムもワクワク。なんかすごい光線が出るだとか一分間透明になれるだとかハイテク機器めっちゃ出てくるのに、いざというときに役立ったのが「普通のベルト」とか皮肉がきいてて笑ってしまった。
後半にいけばいくほどコマ割りがダイナミックになっていってて、演出も楽しくなってくる。
文字が縦になったり横になったり……写真を使って表現していたり、4ページの見開きがあったり、遊び心が満載です。
(画像は引用です。引用元:ジム・ステランコ スタン・リー ジャック・カービー
ニック・フューリー、エージェント・オブ・シールドより)
キャップやドゥーム様のゲスト出演があるのも個人的においしかったです。
後半は一話完結でフューリーの活躍を描く。
ホラー・ミステリーやハードボイルドなどジャンルが雑多で面白い。世にも奇妙な感じの夢オチっぽいやつが好きでした。
巻末のステランコのインタビューもめちゃくちゃおもしろかった。この人は……すごい。これが天才というものなのか。経歴も見れば見るほどすごい。これだけいろいろな肩書を持つって、それを器用にこなせる腕と、「チャレンジしてみる」精神が必要なんですよね。
まずやってみないと結果は出ないわけで。買わない宝くじは当たらないの理論。
コミックブックにおける新しい表現をどんどん生み出し、いろんな人がその真似をしていったわけですが、コミックにおける表現だけじゃなく、生き方そのものを真似していきたい感じのすごい人だなぁ。
あと解説の映画用語とか勉強になった。自分も漫画を描く身としてこういう演出技術を意欲的に取り入れていきたい……!