ドニー・ケイツ (著), ライアン・ステッグマン (イラスト)
キング・イン・ブラックあらすじ引用(引用元:上記リンクページより)
銀河系を恐怖のどん底に陥れた、奈落の帝王ヌール。奴がついに地球に到達した。
恐るべきシンビオート・ドラゴンの軍勢を指揮下に置くヌールは、アベンジャーズ、X-MEN、ファンタスティック・フォーといった名だたるヒーローたちを次々に苦境に立たせる。
太陽と星々の光が消え、闇に覆われた世界で、人類に残された最後の希望は……ヴェノムことエディ・ブロックだった!!
■感想
待ちに待った
アブソリュート・カーネイジからの続刊です。
最初からクライマックス、前作で復活してしまったヌールとの最終決戦が描かれており、長編映画の最後のシーンをまるまる一冊を使って描ききったようなものになっています。
アブソリュート・カーネイジ以降から、ここまでの流れは解説にて補足されているため、前作を読んでいればおおまかな内容は分かると思います。
また、前作の解説および本編ももう一度読み直すと、なおわかりやすいです。
前作への理解度も深まると思います。
はじまった瞬間から絶望的。最強とされてきた数々のヒーローが惜しみなく登場し、其の誰もが絶望を感じるほどの凶悪な敵、ヌール。
あのセントリーですら噛ませ犬にされてしまう。
そのヌールを唯一倒せるのがエディという人物。
絶望に次ぐ絶望からの、最後のスカッとする大勝利は期待以上です。とにかくかっこいい。其の一言につきます。
初登場ではほんの私怨からはじまったエディとヴェノム、というキャラクターが、数十年という長い年月をかけてヴィランからアンチヒーローへと代わり、そしてついには神になるという壮大な神話が紡がれることになるとは。
大切な人たちを救うために奮闘したその姿、今の彼は完全にヒーローの側だと言っても過言ではないです。
前作、および今作は、合わせてエディという人物の再生の物語のように感じました。
シンビオート、ヴェノムファンならば必携の一冊です。